浅蔵五十吉美術館

浅蔵五十吉美術館全景


 石川県寺井町出身の陶芸家で、1996(平成8)年に文化勲章を受けた浅蔵五十吉(あさくら・いそきち)氏(1913〜1998年)の、平成時代を中心とした代表作を展示しています。
 建物は、浅蔵氏と親交のあった池原義郎氏の設計で、浅蔵氏の精神や作風を反映した雰囲気を持っています。
 自然林を生かしたシンプルな外観に加え、正面玄関には円形の池を配し視覚的に奥行きと広がりを持たせています。1994年に中部建築賞、翌95年には建築業協会賞を受けました。


浅蔵五十吉の世界 
展示室
展示室内部
浅蔵氏は、長い歴史と伝統を誇る九谷焼の流れを受け継ぎながら、意匠、技法、形態それぞれに新たな工夫を重ね、現代感覚を生かした独自の作品世界を見事に切り開きました。
 その歩みは、初期から雄大な自然をテーマにした色絵で一貫していますが、一つの様式を完成すると次の段階でまったく斬新な色、形、技法に挑戦するといったバイタリティーに溢れています。
 浅蔵氏は自らの作品を振り返り、「10年の周期がある」という言葉を残しました。昭和20年代は明るい黄色、30年代には渋い黄色、40年代にはグリーン系が目に付き、50年代には黄色がかった複合色へと変わっていきました。そして、60年代から平成に入っては、プラチナを用いた銀彩に転じます。文化功労者顕彰と傘寿を節目に平成5年以降は「色無き色」、すなわち白釉の美へと挑戦はやむことを知りませんでした。
 浅蔵氏の作品を見て強く感じるのは、一つの小成に甘んずることなく常に新しい挑戦を続け、努力を惜しまない姿勢であり、そこには一人の作家としての確固たる意志が貫かれています。


浅蔵氏作陶風景
浅蔵氏の作陶風景
■浅蔵五十吉氏(1913-1998年)
 大正2年、石川県寺井町生まれ。小学校卒業後、父親から陶技一般を習得。昭和3年、初代徳田八十吉氏に師事、21年に北出塔次郎氏に師事して色絵技術を学ぶ。同年の第1回日展に入選、以来連続入選。昭和59年に県内の陶芸家として初の日本芸術院会員に就任。受賞(章)歴は、43年北國文化賞、52年日展内閣総理大臣賞、56年日本芸術院賞、59年勲四等旭日小綬章を受け、61年に寺井町の名誉町民に選ばれた。平成4年、九谷焼関係者で初めて文化功労者として顕彰された。平成5年、日展顧問となる。平成8年文化勲章受賞。


主な館蔵品 白陽夏ノ松 花盛

瑞鳥 飾皿 扇面ノ花 飾瓶 四季ノ花 陶板

白陽夏ノ松 花盛
径53.0cm
高14.5cm
瑞鳥 飾皿
径62.5cm
高8.0cm
扇面ノ花 飾瓶
胴径30.0cm
高66.5cm
四季ノ花 陶板
縦42.0cm
横111.5cm


イベント情報

●浅蔵五十吉美術館 〒923-1111 石川県能美市泉台町南1番地
TEL.0761-58-6789 FAX.0761-58-6789

開館時間■午前9時から午後5時(受付終了午後4時30分)
休館日 ■毎週月曜日・年末年始(12/28〜1/4)
入館料 ■大人500円(400円) 高校生以下300円(250円) 
※( )内は20名以上の団体料金